2020年07月06日

『The Last of Us Part II』(PS4)

※ラスアス2ネタバレのある感想なのでご注意ください
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クリアしたのですが、どうも賛否両論みたいな評判なんですよね。
期待の続編だったこともものの、ゲーム面でもちょっと?なところはあるし、
シナリオ構成の問題があって荒れてしまったのかという感じです。

とはいえ「救いがない」みたいな意見を見ると、
いや必ずしもそうとも言えないのでは?と思って、自分なりの解釈を考えていました。

プレイ中、エリーの考えが読めないというか心情がふらついているというか、
今作はエリーの復讐劇といわれていたわりには、いまいち本気に見えなかったんですよね。
これ、クリアするまでは見せ方が悪いのかと思っていたんですけど、
そうではなくて、本当にそこまで強い気持ちで復讐に出たのではなかったのではと。

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最後の最後、エリーとジョエルの回想があるのですが、
そこでエリーはかつてジョエルがしたこと(前作の最後)を
「許せない、でもいつかは許したいと思っている」というようなことを云うんですよね。
ジョエルに対する愛はあるけど、恨んでもいる。そういう愛憎があるというか。
でも、今作の序盤にジョエルは死んでしまう。
結局許すことはできないままお別れになってしまうんですよね。

許しを与える前に死なれてしまったことでエリーには罪悪感が残ってしまって、
こうなったらもう復讐をすることでその代わりとするしかない。
それがジョエルを、自分の苦しみも救うことになる……
そういう義務感や焦燥感から来る復讐心だったんじゃないかな、と。
なのでシアトルに入っても、どこか淡々とした様子だったり、
復讐相手の仲間を殺したときに動揺してしまったりする。
覚悟が弱かったので、終盤に肝心の復讐相手に負けたときに心が折れて諦めてしまう。

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その後、平穏な生活を送っていたわけですが、まだジョエルのことはトラウマになっているので
ふとしたことでフラッシュバックしたり、悪夢に見てしまう。
そのことで「自分はまだ赦されていないのでは」と思っている。
それでトミーに焚きつけられて、諦めていた復讐にもう一度乗り出す。
ここでもやっぱり、「やってやるぞ!」という感じではなくて悲壮感が漂う。

それで、やはり結局はアビーを殺すことはできなかった。
終盤のアビーとレヴはかつてのジョエルとエリーを思わせる関係性になっていますね。
エリーもそれを察して、だから殺せなかった。
でもアビーを見逃せたことで=かつてのジョエルをようやく赦すことができたんではないかと。

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ラスト、アビーに指を食いちぎられたためにギターを弾けなくなり、
ジョエルとの思い出に浸ることができなくなってしまう。
これも一見悲しいシーンに見えますけど、エリーからするとようやく
『ジョエルの死』に縛られていた苦しみから解放されたということで、
だからこそ自分からギターを置いて行けたのではないかと。
そう考えると、エリーが新しい生き方を歩み始めたように見えるんですよね。

前作ってラストの展開のために半端な状態で終わるんですけど(それが良い)
今作はそのために宙ぶらりんになっていたエリーがケジメをつける話に思えました。
そういう意味では紛れもない続編だし、
復讐自体は未達成で問題なかったんじゃないかと思いました。


まぁ別に今作の全てに納得したわけではなくて、変なところは多かったですけど。
最後まで遊んでみると「よかったな」とは思えました。
とはいえ、エリーが今度どう生きるかは気になります。
元々死ぬ覚悟をしていたのに死ねなくて、ある意味14歳からずっと余生みたいですよね。
続編はむつかしいかもしれまsねけど、このあとエリーが何かを成そうとか、
そういう話であればぜひ見届けたいと思いました。
posted by ひづめ at 03:02| Comment(0) | ゲーム感想
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